住宅の寿命

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住宅の寿命

中古住宅の購入検討の際に多くの方が「この住宅はあとどれくらい住めるのだろうか?」と疑問に思うのではないかと思います。私自身も購入の際には気になる問題だと思います。今回はその住宅の寿命に関する記事になります。あくまで目安程度の情報にはなりますが、ご参考になさってください。

まずは住宅の耐用年数についてですが、耐用年数といっても何種類もありますので、下記にご紹介します。

①法定耐用年数固定資産の減価償却費を算出するため
税法で定められた年数
②物理的耐用年数十分な使用に耐えられなくなるまでの年数
③機能的耐用年数使用目的が変わってしまったり、
社会的要求が向上し、陳腐化する年数
(所有者がこのままでは住めないと感じるまでの期間)
④経済的耐用年数不動産的な価値がなくなるまでの期間
表1

一般的に優先順位は③<①<④<②のようですが、人それぞれ考え方によって変わってくるでしょう。ですが、②の物理的耐用年数については、誰もが優先するのではないでしょうか?

次は住宅の寿命について考えていきたいと思います。

住宅の寿命

木造・・・30年という数字をよく目にしますが、実際はもっと長く住むことが可能であると考えられています。建物の残存率を利用した計算だと木造住宅の寿命は65年という結果になるようです。(2011年の調査)※65年というのは推定の寿命であり、65年を過ぎると住めないということではありません。

鉄筋コンクリート造(RC造)・・・今までの研究で実態は50年以上、コンクリートの耐久性から117〜120年、維持管理で延命すれば150年など、さまざまな研究結果が出ています。また、上記の木造と同じ方法、建物の残存率で計算した場合の推定寿命は68年となっていました。※68年というのは推定の寿命であって、68年を過ぎると住めないうことではありません。下記にその研究例をご紹介します。

  • 大蔵省主税局(1951):120年(外装仕上により延命し耐用年数は150年)
  • 篠崎徹・毛見虎雄・平賀友晃・中川宗夫・三浦勇雄(1974):50年以上
  • 飯塚裕(1979):117年
  • 小松幸夫(2011):68年

メンテナンス次第では100年住めるともいわれていますが、日本のマンションの歴史は浅く、わからないこともあります。

※上記の数字はあくまで研究、統計の数字であり、住宅の寿命を保障するものではありません。木造住宅でも築100年をこえるものもありますし、それぞれ状態や状況は違いますので、ある一定の年数を住宅の寿命だと決めつけることは不可能です。参考程度にお考えください。

また、使用される材料(木材なのかコンクリートなのか)によって耐用年数を決めることにも根拠はあるのでしょうが、「木造は30年しかもたないが鉄筋コンクリートは60年もつ」という考え方は本当に正しいのかと思えてきます。

ただ、仮にマンションが物理的に150年もったとしても、その寿命の前に使用目的が変わった、十分なスペースがない、設備が古いなど、表1でご紹介した③機能的耐用年数が先にきてしまうケースも多いでしょう。

住宅の寿命を決めているのは?

時間経過によって建物が劣化していき、自然崩壊するということは本当に稀なことでしょう。また、所有者がこの建物には寿命がきたと正確に判断し、建物を取り壊すことも難しいと想像します。

では、実際に建物が壊される主な原因は何かと考えると、そこに住んでいる人や所有者が建替や売却、相続など、理由はさまざまでしょうが、建物を取り壊すという判断をして、所有者自らが壊していることが、ほとんどではないでしょうか。データに基づいていないので、憶測にはなりますが、ほとんどのケースで所有者などが何らかの理由で建物を取り壊すと判断し、その建物の寿命を勝手に決めてしまっているのではないかと考えます。

また、どの程度の人が建物の老朽化が直接の原因で建物を取り壊すという判断をしたかはわかりませんが、まだ使用できる状態の建物も多かったのではないかと思います。

メンテナンス

築70年以上の木造住宅で特別なメンテナンスや手入れを行っていないというものであっても、普通に存在し、住めているものもあります。このような例からも木造住宅を70年程度、持たせるということは、案外難しいことではないのかもしれません。

ただ、火災や地震、自然災害、戦争などでダメージを受けなかったことなど、今まで建物を壊さずに済んだ、修繕せずにすんだという運のよさもあると思います。ただ、このような極端な例だけで建材の品質や施工の品質、メンテナンスの必要性を否定する根拠にはならないでしょうし、私自身、適切にメンテナンスを行った方が建物は長持ちすると思っています。

まとめ

建物それぞれの使用状況など、個々に条件が違うので、木造だから寿命は何年という風に言い切ることはできないでしょう。

研究や統計などで寿命を算出していますが、その数値は当然、全てのものには当てはまらないので、参考程度に考える必要があります。それこそ日本には、築1400年をこえる木造建築物がありますが、10年や20年で壊されてしまう木造住宅もあります。極端な例を比較してはいますが、結局、手を加えれば使うことができる建物であっても、その所有者などの意思で寿命を決めてしまっているケースがほとんどではないでしょうか。

建物の使用者や所有者の意識が建物を長く使っていこうという方向に向かえば(マンションの場合、住民の合意がなければ、できないこともあるでしょうが)、住宅の寿命は実質的にも統計的にももっと延びるのではないかと思いました。

この記事を書いたスタッフ

営業部不動産の売買、仲介、賃貸、管理
ウェブサイト等の編集、広告
資格宅地建物取引士
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
出身地大阪市港区
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フットサル、読書
アニメやドラマや映画の鑑賞

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